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形成外科ドクタートーク
青木形成外科クリニック( 青木文彦 院長)
形成外科の専門家としての経験を基に、治療法を提案、身体に関するお悩みにお応えします。
また、地域に密着した診療機関として、最新の医療情報を提供し、皆様のお役に立てるよう努めます。
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Vol.21 超弾性ワイヤーによる巻き爪矯正法

以下は青木文彦先生が2002年4月19日、第45回日本形成外科学会学術集会(長崎市)にて講演発表した内容を、著者の承諾を得て掲載しています。
著作権は著者にあり、無断転用はできません。


image001.jpg 1996年町田らは形状記憶合金プレートを用い低侵襲で巻き爪の矯正を行い良好な結果を得たことを報告。1999年さらに強力な矯正力を有する超弾性ワイヤーを開発した。

image002.jpg 演者はこの超弾性ワイヤーによる爪矯正を巻き爪、陥入爪の治療に用い、良好な結果を得たので本法の施術手技を報告するとともに、症例を供覧する。

image003.jpg 対象は巻き爪、陥入爪の患者で痛みの改善、または形態的改善を希望する、男性61例、女性252例の計313例、うち拇趾554趾、その他の足趾65趾の計619趾であった。

image004.jpg 使用する材料は多摩メディカル社製、ニッケル・チタニウム合金の超弾性ワイヤーである。23G針を用いて穴をあけ、爪甲を巻き込むようにワイヤーを通す。爪が割れない限り自然脱落することはほとんどない。


image005.jpg その後ワイヤーの弾性により、彎曲した爪は直線状になろうとする力が持続的に加わり、爪溝に食い込んだ爪が減圧される。これにより痛みのあるものは数日で改善、2週間後にはほとんどの症例で肉眼的に形態の変化を認めることができる。

image006.jpg その後は爪の伸び具合に応じて1〜2カ月に1度伸びた爪を切り、爪近位側に同様の操作を繰り返す。通常6カ月〜1年で爪基部まで平坦化してくる。

巻きつめ症例 拡大写真
症例:62歳、女性。スライドの如き彎曲を有する爪で、歩行時に食い込み痛みを訴えた。超弾性ワイヤー装着後数日で痛みは改善、2カ月後にはほぼ平坦化した。爪基部が平坦化するまで矯正を続け、矯正終了2カ月後も矯正形態を保っている。

重度の巻きつめ 拡大写真
31歳、女性。スライドの如く重度の巻き爪で、痛みのため数年来靴を履くことができなかった。彎曲に応じてスライドの如くワイヤー装着の位置を変え、1カ月で平坦化、痛みはなく快適に靴を履いている。


巻きつめ症例 拡大写真
30歳、男性。左第・趾爪甲片側の彎曲であり、爪床に食い込む痛みがあった。2カ月後ほぼ平坦化、痛みはまったくない。


結果詳細へ 拡大写真
結果:爪矯正開始後2カ月以上経過を観察し得た症例は289例580趾。うち爪の亀裂によるワイヤー脱落などで矯正を継続できなかったもの、良好な形態に矯正できなかったものは25趾であり。症状改善率は95、7%であった。


巻きつめ症例のまとめ
拡大写真
まとめ:本法は治療中の痛みもなく、直後よりスポーツも可能である。矯正期間がやや長くかかるものの、通院は1〜2カ月に1度程度と負担は少ない。再発率は比較的高いが、矯正終了後の彎曲再発に対しても全く同じ方法で行える。したがって根治療法とはいえないが、受け入れやすい有用な方法と思われる。


                          


>>第46回日本形成外科学会で口演発表
>>第2回横浜形成外科フォーラムで発表



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